天塩を知る
天塩川は本流の長さ256kmに及ぶ全国4番目に長い河川で、カヌーや釣りが楽しめます。名前の由来は、アイヌ語の「テッシ・オ・ペッ」(簗のような岩が多い川)と呼ばれており、平成16年に北海道遺産に登録されました。天塩川河口付近では、サケ・マス漁のほか、天塩町特産品であるシジミ漁が盛んに行われております。天塩川を横切る障害物がないことから、カヌーの適地としても知られ、上流から河口までの間を下るカヌーツーリング大会「ダウン・ザ・テッシ-オ-ペッ」が開催されています。
鏡沼を中心にした公園で、日本最北の大河天塩川、日本海、鏡沼という3つの水辺に恵まれた自然環境です。洋上には秀峰利尻富士が浮かび、春から夏にはスズラン、エゾカンゾウ、ハマナスなど原生植物が咲き乱れる感動の風景を見ることができます。アウトドアを満喫した後にのんびりできる温泉も。
さらに、バーベキューを楽しめる多目的施設やキャンプ場も設置してあります。毎年7月に行われる『しじみまつり』の会場としても利用されています。
小樽に始まり稚内までを結ぶ計380kmの海岸線を走る道路、それがオロロンラインです。
特に留萌・幌延間は、日本海に沈む夕日や雄大な利尻富士を眺めながらのドライブが楽しめます。また天塩・稚内を結ぶ、北海道道106号稚内天塩線は大半を日本海に沿って走ることができ、風力発電の風車以外には電柱や民家などの人工物がほとんどなく、多くのライダー達の憧れの地となっています。
川口遺跡は、天塩川左岸の標高5~10mの砂丘上に位置してした文化遺産です。擦文時代の集落跡を中心に、オホーツク文化期、縄文時代、続縄文時代、アイヌ文化期などの多時期に渡る貴重な文化遺産が遺されています。
川口遺跡の竪穴住居最大の特徴は、発掘データに基づき、その直上に遺構を保護しながら復元展示していることです。この、本来の遺跡の上に住居を復元することは様々な点で重要な意味を持ち、川口遺跡は遺跡の景観と共に学術的価値を有しています。
文化元年9月1日(1804年)に天塩川河岸に運上所を開設する際、守護神として「市杵島姫命」の御分霊を迎えたと伝えられています。明治末期の札幌神社(のちの北海道神宮)拝殿の建築を端緒とする「北海道形神明造」の系譜を引くものと考えらえています。同じ建築様式のなかで、大正・昭和戦前期に建てられた現存する建物はほとんどありません。なかでも本殿は、大正期の建築と考えられ貴重な現存例で、拝殿も、太平洋戦争中の建築とは思えない上質の建物であり、天塩町の歴史を語る上でも、貴重な歴史的建造物といえるでしょう。
特産品を深堀りする
天塩町のしじみは日本最大級の大きさであり、非常に味が濃いです。天塩のしじみは、蝦夷の三絶といわれたほど美味であり、味と粒の大きさでは日本一を自負しています。天塩に生息する種類はヤマトシジミですが、海に近い天塩川産の青シジミは、淡いうす緑色で若々しく、味も濃くて高級品です。漁獲量が一般シジミの半分で、地元でのみ販売される貴重なものとなっています。
9月には定置網によるサケ漁があり、脂の乗ったおいしいサケは新巻として各地に出荷されます。
道北圏の専業酪農地域として「北海道の酪農王国」と呼ばれる天塩町。人よりも牛の方が多く、人口の約3倍にあたる1万数千頭余りの乳牛を年間5万トンの牛乳を生産しています。ストレスなく育った乳牛からとれるミルクは、濃厚で乳本来の味と香りが楽しめます。
現在、牛舎の牛床・飼槽・換気改善など快適環境づくりを積極的に進め、良質乳の生産性向上に努めています。